拡散していけど、とりもなおさず RSSフィード

2010-04-1120100411

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リンク

http://en.wikipedia.org/wiki/District_9

http://www.imdb.com/title/tt1136608/

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC9%E5%9C%B0%E5%8C%BA

http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=335765

感想

 いい映画

 原題は作中でエイリアンが隔離されている地区の名称

 因みにアパルトヘイト下の南アフリカでは「第6地区」(http://en.wikipedia.org/wiki/District_Six,_Cape_Town)と呼ばれる地区があったとのこと

 以下ネタバレ含む




 1982年に突如として南アフリカのヨハネスブルグの上空に巨大なUFOが出現するが、地球を侵略するわけでもなく、UFOから降りてきた一部のエイリアンたちが人間に危害を加えたり破壊活動をするなどしたために、「第9地区」と名づけられた場所に隔離され、容姿が似ていたために「えび」と軽蔑の意味を込めて呼ばれており人間に嫌われていはいたが、そのまま放置されていた

 2010年になり「第10地区」にエイリアンを移住させることになり、MNU(多国籍連合)がその指揮を取るが、現場の指揮を取るヴィカム(しゃーると・こぷりー)はその際に謎の液体を浴び、エイリアンとのハイブリッドへと体が変容していく

 エイリアンの兵器はエイリアンとDNAがマッチしないとしか扱えないためにそれまで人間はエイリアンの兵器を扱えなかったが、ヴィカムがエイリアンのDNAも持つようになったためにMNUはヴィカムを拘束し彼の体を使って色々と実験をするが、それを嫌がったヴィカムはMNUから逃げ出す

 MNUはヴィカムを探し出すために、彼がエイリアンと性的関係を持ったという嘘のニュースを流し、ヴィカムは人間の世界にいられなくなったために第9地区へと逃げ出し、彼が浴びた謎の液体の正体を知るエイリアンのクリストファー・ジョンソンと出会う

 クリストファーはヴィカムの浴びた液体はUFOに戻るための燃料であり、その液体があればクリストファーたちがUFOに戻るのと同時にヴィカムの体も治療することが出来ると約束したために、二人はMNUから液体を取り戻すことにする

 二人はエイリアンから兵器を集めていたナイジェリア人たちから武器を購入しようとしたが、ナイジェリア人たちは武器を譲ろうとせず、成り行きからナイジェリア人から武器を強奪、その足でMNUに行き、液体を奪って第9地区に戻り、UFOに戻るために機械を動かすが、クリストファーが三年後にヴィカムを迎えに来ると言い出したためにヴィカムがその機械を奪い飛び立とうとしたが、現場に駆けつけたMNUによってその機械は撃墜される

 MNUによって拘束されたヴィカムとクリストファーだったが、二人を恨むナイジェリア人たちがその現場を強襲、クリストファーの息子によってエイリアンの持つ人型兵器が動き出し、その機械によってクリストファーを助けることにしたヴィカムはMNUを撃退し、その助けによってクリストファーとその息子はUFOに戻ることが出来た

 UFOはどこかへと飛び去り、ヴィカムはその姿を消すが、その後の展開を誰も予想できないままストーリーは終わる



 下のトリビアでも引用したが、第9地区はかつてアパルトヘイトで人種によって隔離された地区を指しているし、言葉が通じず容姿で差別されているエイリアンというのは、南アフリカで差別された黒人を指しているのだろう

 ヴィカムは作中で最初はMNUという立場を利用しエイリアンをとことん馬鹿にし、これでもかと虐待するが、エイリアンとのハイブリッドとなった後はエイリアンの好物であるキャットフードを食べるようになりエイリアンの助けも必要とするが、そんな立場になってもクリストファーから機械を奪って自分だけ助かろうとしたり、MNUを襲っているくせに、体が元に戻れば妻のところに帰れると盲目的に信じている

 ヴィカムの行動が象徴するように、作中ではエイリアンよりも人間の方が残虐であり、これはアパルトヘイトに限らず、人間の差別する感情というのは一方的で恐ろしいということを描いているのだろうと思う


 個人的にはキリスト教徒とイスラム教徒の関係性というか、CIAとタリバンの関係性なんかも連想した

 CIAが何とかタリバンを利用しようとして、かえって暴走を助長しようとしているところとか

 それに限らず、イスラエルなど、一般的な人種や宗教などで分断された人たちの構図の全てに当てはまるというか、差別するという意識を上手く愚かなヴィカムと表情の読めないクリストファーという関係性で描いているなと思う

 ドキュメンタリーやメディアという材料の使い方も非常に上手い

トリビアhttp://www.imdb.com/title/tt1136608/trivia

As part of the marketing campaign in North America and the United Kingdom, posters were put up in major cities on bus stops, the sides of buildings, etc. designating areas that were restricted for humans only, with a number to call (866.666.6001 in the US, 0207 148 7468 in the UK) in order to report non-humans. The title of the film was generally not included, although the URL address for the film's official website was.

 アメリカとイギリスで行われたキャンペーンでは、電話番号と公式サイトのURLのみが書かれたポスターが主要都市のバス停に貼られ、さらにそのポスターには人間ではない生物を発見したら報告するようにとも書かれていた

The initial premise of the whole film is based on the Short Film Alive in Joburg (2005), written and directed by Neill Blomkamp, which depicted in a documentary-style the struggles of social interaction between aliens and inhabitants of Johannesburg ("Joburg"), South Africa.

 原作は本作の監督であるニール・ブロンカンプが2005年に監督した「Alive in Joburg」(「Joburg」はヨハネスブルグを指している)

The film was inspired by director Neill Blomkamp's childhood in South Africa during apartheid.

 監督が子供の頃に体験したアパルトヘイトが作品の元になっている

Star Sharlto Copley had not acted before and had no intention of pursuing an acting career. He stumbled into the leading role as Neill Blomkamp placed him on-camera during the short film.

 しゃーると・こぷりーは演技の経験もなければ俳優という職業につくつもりもなかったが、監督の短編に関わることになったことから主役を演じることとなった

All of the "prawns" in the film are CGI with the sole exception of the ones on the operating table in the medical lab. All of the speaking aliens were performed by one actor, Jason Cope, who also played the role of the lead alien Christopher Johnson and narrator Grey Bradnam. The dialogue for the speaking aliens was ad-libbed by Cope, and dubbed over in post production.

 エイリアンが喋っているパートは全てじぇいそん・こーぷによって演じられているが、彼は主役のエイリアンであるクリストファー・ジョンソンとナレーターのグレイ・ブラッドナムも演じている

All the shacks in District 9 were actual shacks that exists in a section of Johannesburg which were to be evacuated and the residents moved to better government housing, paralleling the events in the film. Also paralleling, the residents had not actually been moved out before filming began. The only shack that was created solely for filming was Christopher Johnson's shack.

 第9地区のほったて小屋はヨハネスブルグに実在しているもので、映画と並行するように撮影する際には実際にそのに住人達が住んでいて、撮影後にそこに住む住人達は政府の用意する家に移動しており、本作のために作られた小屋はクリストファー・ジョンソンが住んでいる小屋のみ

The idea of the prawns being obsessed with cat food came from two inspirations. In impoverished areas of Johannesburg, Neill Blomkamp would see people selling cheese poofs and other snack foods out of large 3-foot tall bags and wanted the aliens to have a similar cheap food. The decision to make them cat food came from one of the producers who used canned cat food to bait hooks when fishing for prawns in Vancouver.

 「えび」がキャットフードを好むのは、監督がヨハネスブルグの貧困地区で安い食料を売っているのを見たのと、プロデューサーの一人がヴァンクーバーでえびを釣るのにキャットフードを使っていたことから

After the feature film based on the Halo (2001) (VG) video game series which was to be directed by Neill Blomkamp fell through, producer Peter Jackson went to Blomkamp and offered him $30 million to make whatever he wanted. The result was this film.

 ゲームの「Halo」を監督しているのがニール・ブロンカンプだと知ったピーター・ジャクソンが、何でも作りたいものを作っていいからと3千万ドルを渡したところ本作を作った

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Around six different endings were created during filming.

 6つの異なるエンディングが撮影された

Sharlto Copley ad-libbed all his lines during the "documentary" sequences.

 しゃーると・こぷりーのドキュメンタリーを演じているシーンは全てアドリブ

At one point during the raid on the MNU lab, the phrase "TETRA VAAL" can be seen printed in black on a white wall. This is the name of the fictional robotics company in Neill Blomkamp's eponymous short film, also set in Johannesburg.

 MNUのラボにある白壁に書かれた黒字の「TETRA VAAL」という名前は監督の撮った短編に出てくる架空の会社の名前から来ている

In South Africa, the last name "van der Merwe" really is a fairly common surname (it, like many Afrikaans names, comes from the Dutch), but it would also be recognizable to most South Africans as the common name in a whole genre of jokes about stupid, bumbling, oblivious, or incompetent Afrikaaners. The fact that the Wikus van der Merwe character is (at least at the beginning of the film) an ineffectual, catastrophically clueless bureaucrat is immediately communicated by the screenwriters' decision to give him that particular name.

 「van der Merwe」という苗字は南アフリカでは(オランダ語に由来するアフリカーンス語では)一般的な苗字だが、南アフリカで多い苗字というのは南アフリカのコメディの中では、愚かでぶつくさ言って無能なアフリカーンス語話者を現すジョークとして受け止められており(注:日本でジョークを言う時に「佐藤」とか「鈴木」を使うようなものか)、ヴィカムの無能っぷりから多い苗字をつけることにした

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