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2009-04-2920090429

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 いい映画

 以下ネタバレ含む




 自分ではよくわかっていても他人に言われるとムカついたり、自分のことでよくわかっていても言語化できないことを他人が上手く言語化していて非常に共感したり、ポリティカル・コレクトネスから自分が避けている差別的な発言や価値観を他人が口にするのをたしなめながらも羨んでみたりすることがある

 

 5つのエピソードに出てくる女性たちは不幸なわけではないが今の立場に少し不満があったり何らかの制約がある

 第一話のエレイン(ぐれん・くろーず)は認知症の母を抱え、第二話のレベッカ(ほりー・はんたー)は不倫相手の子供を妊娠し、第三話のローズ(きゃしー・べいかー)はシングルマザー、第四話のクリスティーン(きゃりすた・ふろっくはーと)は病気の恋人が死にかけていて、第五話のキャシー(えいみー・ぶれねまん)は盲人の妹のキャロル(きゃめろん・でぃあす)を介護している


 それぞれの主人公達は生活に不満を感じていると意識をしていないように見えるし、実際自分が不満を感じていると思ってはいないのだと思う

 しかし、エレインは占いをしてくれたクリスティーンに自身が抱えている問題を言い当てられる

 レベッカはホームレスの女性に自身がそうであると心の底で感じていたこと、つまりは自分が不倫をし、その相手の子供を妊娠しながらもそれが発覚した後に違う相手と関係を持つような「売春婦」のような倫理に反した行動を取っていることを言い当てられる

 ローズは息子が差別的な発言や異性に関する発言をすることに影響を受けたかのように、隣に引っ越してきた小人症の男性と恋に落ちる

 クリスティーンは病気の恋人に請われて二人が出会ったときの話をする

 キャシーはキャロルの介護を言い訳にして避けていた恋愛に向き合う

 それぞれのエピソードに出てくる女性たちは直視しないようにしていた不満や現実と向き合い、それぞれのやり方で前に進んでいく


 この映画には男性は出てくるが、「夫」という存在が全く出てこない

 また、画面は上半分が暗いことが多く、照明もほぼ使っていないのではないかと思う

 その演出にどういう意味があるのか自分なりに考えてみたのだが、女性の方が現実的で不満をもらすことも出来ないまま日常が過ぎ去っていくが、そういう日常ですっぽりはまってしまった落とし穴というのがテーマなんだろうなと思う

 落とし穴は落ちて心地よいものではないが、落とし穴にはまりそこから這い出ることも時には必要であるということなんだろうと思う



 同じくろどりご・がるしあの作品である『美しい人』とかなり共通点が多い作品でもある

 女性が主人公であり、緩やかなつながりを持ったオムニバス形式であるという点で

 本作もちょっとテーマやルールに縛られている部分が多く、それがストーリーに制約を与えすぎているのではないかなと思う部分もあった

 もうちょっと踏み込んで言うとストーリーがシンプルすぎて退屈な部分もあった

 しかし、『美しい人』よりはバランスが良かったのではないかなと思う


 個人的に良かったのは、第二話で自分は平気だと思っていた堕胎が想像以上に心理的にダメージが残っていてしっかりと歩けないレベッカと、第五話で目の見えないキャロルがデートをした家庭教師をしている子供の父親のウォルター(うぇす・くれいヴん)とエレベーターの乗り降りですれ違うが何故かウォルターはキャロルを避けるが目の見えないキャロルはウォルターがエレベーター内に残した香りでウォルターとすれ違ったことに気づいてしまうというところ

 ぐれん・くろーずの凛とした雰囲気も良かった

 


 さて、IMDbによれば

A Braille book that Cameron Diaz's character reads is "One Hundred Years of Solitude". Which was written by the director's father Gabriel Garcia Marquez.

 キャロルが読んでいる「百年の孤独」は監督の父親のガルシア・マルケスが書いたもの

百年の孤独 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1967))
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